こんにちは、けんやです。
今回は機種別レビューということで、
キヤノンのPowerShot G10という機種について
お話ししていきます。
実はこのG10、
前回の記事でちょうど触れた機種です。
ハードオフのジャンク棚で
33,000円で仕入れて、52,000円ほどで販売できて
一撃で15,000円ほどの利益が抜けた、
あの1台ですね。

前回はあくまで
「実店舗仕入れ実例」としての紹介だったので、
今回は機種そのものに踏み込んで、
G10という機種の立ち位置・相場・仕入れ判断のコツを
整理していきたいと思います。
この記事を読むと、次のことが整理できます
- PowerShot G10という機種の基本スペックと「最後期のCCD名機」と呼ばれる立ち位置
- G10/G11/G12というGシリーズ前期モデルの相場が、ここ数ヶ月で1.5〜2倍に跳ねた背景
- 「過去の販売経験」だけに頼った仕入れがハマってしまう理由
- 今日からできる、相場アンテナを磨くためのアクションプラン

※画像はイメージです。
PowerShot G10ってどんなカメラ?
まずはG10の基本情報から、
ざっくりおさらいしておきます。
- 発売: 2008年10月17日
- 撮像素子: 1/1.7型 CCDセンサー(有効約1,470万画素)
- レンズ: 35mm判換算 28mm〜140mm相当 / F2.8〜F4.5(光学5倍ズーム)
- 画像処理エンジン: DIGIC 4
- 液晶: 3.0型「クリアライブ液晶II」
- その他の特徴: 光学ファインダー搭載/内蔵NDフィルター/ホットシュー対応/RAW撮影対応/物理3ダイヤル(露出補正・ISO・撮影モード)
ポイントは、なんといっても
1/1.7型のCCDセンサーを搭載しているという部分です。
G10が発売されたのは2008年。
当時の高級コンデジとしての立ち位置で、
Gシリーズの中でも前期にあたるモデルですね。
ただ、G10の魅力はCCDだけではなくて、
当時のコンデジとしてかなり「カメラらしい作り込み」が
されているところも、見逃せないポイントです。
- 光学ファインダーで構図を覗ける
- 内蔵NDフィルターで日中スローシャッターが切れる
- 物理ダイヤルで露出補正・ISOがダイレクトに動かせる
このあたりは、
今のスマホやエントリーコンデジでは
味わえない「触っていて楽しい」要素で、
中古市場での評価を底上げしている部分でもあります。
PowerShot Gシリーズの中で、
このCCDセンサーが搭載されているのは、
G10/G11/G12までの3機種。
その後継であるG15以降は、
センサーがCMOSに切り替わっています。
つまりG10は、
今あらためて評価されている
「CCD搭載のGシリーズ前期モデル」のひとつ、
という位置づけになります。
G10/G11/G12は「Gシリーズ最後のCCD世代」
ここから少し、シリーズ全体の話をしておきます。
過去にG12のレビュー記事でもお話ししたんですが、
PowerShot Gシリーズには、
「CCDを積んでいる前期世代」と
「CMOSに切り替わった後期世代」が
混在しています。

ざっくり整理するとこんな感じです。
- G10(2008年)/G11(2009年)/G12(2010年): 1/1.7型 CCDセンサー
- G15(2012年)/G16(2013年): 1/1.7型 CMOSセンサー
ちなみにG12の次が
G13・G14ではなく一気にG15になっているのは、
「13=西洋で不吉な数字」「14=中国語で『死』と同音」という
数字飛ばしの配慮だと言われています。
(キヤノン公式の説明はないので通説ベースですが、
日本・欧米・中国いずれも主要市場だからこその判断、
というのはなんとなく腑に落ちる話ですね)
CCDセンサーは、
やわらかく温かみのある写りが特徴と言われていて、
フィルムっぽい雰囲気の写真が撮れると
好む人も多いセンサーです。
一方でCMOSは、
高感度や処理速度に強くて、
現在のデジカメ・スマホでも主流ですね。
つまりG10は、
「Gシリーズの中でもCCD世代の入り口にいる1台」
ということになります。
今、G10/G11/G12の相場が「ここ数ヶ月」で一気に動いている
ここからが本題です。
このG10/G11/G12というCCD世代のGシリーズ、
ここ数ヶ月で相場が一気に動いた機種なんですよね。
ポイントは「数年単位の話」ではなく、
この数ヶ月で1.5〜2倍くらいに跳ねているという、
かなり直近の動きだということです。
例えばG10で言うと、
ほんの少し前までは
だいたい3万円弱くらいで売れていたところから、
この記事を書いている時点では
5万円前後で売れていくことが普通になっています。
(※相場は時期・状態・付属品によって動きますので、
あくまで「私がここ最近の販売実績で見ている肌感」として
読んでもらえると安心です)
前回の山口遠征の記事で書いたG10も、
33,000円仕入れ→52,000円ほどで販売できているので、
この数ヶ月の急騰を、
実際の現場でもはっきり感じています。
G11・G12も例外ではなくて、
- G11は動作確認済み品で6〜7万円台、
- G12にいたっては美品なら10万円超えもザラ、
という水準まで上がってきています。
G11については、実際にブックオフで仕入れた実例も書いています。

特にG12は、
「Gシリーズ最後のCCDセンサー機」として
中古市場で別格の扱いを受けていて、
G10/G11と並べてもひと回り高い相場が形成されています。
そして面白いのが、
CCDではないはずのG15・G16まで、
じわじわ相場が上がってきていること。
「最後のCCD」ではない機種までもが
連動して動いている、
というのが今のGシリーズ全体の空気感です。
なぜ今、Gシリーズの相場がこのタイミングで上がっているのか
ここはどうしても、
ある程度推測も入る部分なのでお断りしておきますが、
背景としては大きく2つの流れがあると考えています。
流れ①:オールドコンデジブームの「土台」(2022年頃〜)
まず土台にあるのが、
2022年頃から続いているオールドコンデジブームです。
ざっくり、こんな流れで広がってきました。
- 2021年末〜2022年:海外セレブがコンデジで撮ったような写真をInstagramやTikTokに投稿し始める
- 2022年12月:人気K-POPグループのMVで旧式デジタル映像(コンデジっぽい荒い質感)が大々的に使われ、韓国・日本のSNSで一気に話題に
- 2023年〜2024年:K-POPアイドルがオールドコンデジを愛用する姿がSNSで広く拡散される
- 2024年以降:Z世代だけでなく30〜40代にも波及
業界データを見ても、
2025年のコンパクトカメラ出荷台数は前年比29.6%増で、
2007年以来初めての2年連続成長を記録していて、
業界全体ではっきり「再活性化フェーズ」に入っています。
スマホ写真に飽きた層が、
ノイズ・白飛び・色乗りといったCCDならではの「エモい写り」を
ポジティブに評価するようになった、
というのが大きな流れですね。
流れ②:その波が、ここに来て「Gシリーズ前期」に直撃
そのうえで、
直近の数ヶ月で起きているのが、
オールドコンデジブームの波が
ついに『Gシリーズ前期モデル』に届いた、という現象です。
ブームの初期に値上がりしていたのは、
- Canon IXY系
- Sony Cyber-shot T/W系
- Nikon COOLPIX S系
といった小型・お手軽系のコンデジでした。
そこから少し遅れて、
「高級コンデジ」の代表格である
G10/G11/G12にも、
ようやく順番が回ってきた感じです。
PowerShot G10/G11/G12は、
- 高級コンデジとしてのもともとのクオリティ
- CCDセンサー搭載
- Gシリーズらしいクラシカルな見た目
この3つが揃っているので、
ブームの波をど真ん中で受け止める形になり、
ここ数ヶ月で一気に評価し直されています。
G15・G16はCCDじゃないのに、なぜ連動しているか
CCDではないはずのG15・G16まで動いている理由は、
ひとつではないと見ています。
- 「Gシリーズ」というブランド全体への注目度が上がっている(別世代のG7X Mark IIIも中古でかなり高騰中)
- F1.8〜F2.8の明るいレンズと1/1.7型センサーというスペックそのものが、今のコンデジには無くて希少
- キヤノンがGシリーズの新機種を長く出していないので、代替の新品が市場にほぼ存在しない
- 海外バイヤーがeBayで日本の中古を仕入れている動きもあり、円安の追い風で国内相場の下支えになっている
つまり、
「CCDだから上がっている」だけではなくて、
「Gシリーズというブランドごと需要が押し上げられている」
という見方をしたほうが、
今の動きには近そうです。

「過去の販売経験」だけで仕入れると、相場に置いていかれる
ここからが、
今回いちばん伝えたいテーマです。
カメラ転売をやっていると、
「相場の乱高下」とどう付き合うかが、
利益を伸ばす上での大きなテーマになってきます。
ネット仕入れで
新着入荷商品を狙うようなスピード勝負の場面では、
正直なところ
リサーチしているとその隙に取られることがほとんどなので、
過去の経験頼りで判断するのも仕方ない部分があります。
ただ、
じっくり吟味する時間がある仕入れの場面で、
よく起きてしまうのが、
過去に売った経験だけを頼りに仕入れ判断をしてしまう
というパターンです。
これ、実はかなり危ない動き方なんですよね。
なぜかというと、
カメラの相場は、
1ヶ月どころか数週間単位で動くからです。
相場は「下がるパターン」だけじゃない
「相場が動く」というと、
多くの人がイメージするのは
「相場が下がってしまった」パターンだと思います。
- 以前は5万円で売れていたのに、
- 今は3万円台が多い、
- そこに昔の感覚で5万円想定で仕入れて損する
このパターンですね。
でも実は、
逆方向のミスも同じくらい起こります。
つまり、
- 以前は3万円弱で売れていたのに、
- 今は5万円近くまで上がっているのに、
- 「昔3万円で売れていた感覚」のままで仕入れ基準を厳しくしすぎてしまう
というパターンです。
具体的にG10で考えてみますね。
過去の「3万円弱で売れる」イメージのままだと、
利益を出すために
「2万5,000円以下じゃないと仕入れない」
みたいな仕入れ基準を引いてしまいがちです。
でも今の相場は5万円近くまで上がっているわけなので、
4万円で仕入れても十分利益が出る水準にいます。
ここに気づかずに過去の基準だけで判断していると、
目の前に転がっている利益商品を、
自分でスルーしてしまうんですよね。
これは本当にもったいない動き方です。
「実績」と「リサーチ」、両方の足を使う
もちろん、
過去に自分で売ってきた実績は
何にも代えがたい財産です。
「あの機種は◯円くらいでよく売れていた」という記憶は、
リサーチを早く回す上で大きな武器になります。
ただ、その実績だけに頼り切ってしまうと、
今この瞬間の相場にはどうしても遅れてしまう。
ここのバランスはものすごく大事です。
- 過去の販売実績で「ざっくりの肌感」を持つ
- 直近の相場リサーチで「今の数字」をアップデートする
- そのうえで仕入れ基準を今の相場に合わせて引き直す
この3つをセットで回せると、
相場が上がった機種も、下がった機種も、
どちらも正しく判断できるようになっていきます。
このあたりの「相場が動いたときの考え方」は、
別の記事でも掘り下げているので、
あわせて読んでもらうと頭の整理がしやすいと思います。

また、同じG型番ではあるものの
立ち位置がまったく違うG7 Xについても、
相場の動きを整理した記事があります。

また、同じCanon機で「相場が大きく動いた」直近事例として、
超望遠ネオ一眼のPowerShot SX70 HSも参考になります。
2025年に生産終了→相場が一段ぐっと上がった、という流れが、
ジャンルは違えどGシリーズと似た構図で起きています。

まとめ:G10は「最後期のCCD名機」と「相場アンテナ」の両方を教えてくれる1台
今回は、
Canon PowerShot G10という機種を通して、
シリーズ全体の相場と、仕入れ判断の話までお伝えしました。
ポイントをまとめておきます。
- PowerShot G10は2008年発売、1/1.7型CCDを積んだ高級コンデジ
- G10/G11/G12は「Gシリーズ最後のCCD世代」で、ここ数ヶ月でオールドコンデジブームの波がど真ん中で直撃している
- CMOS世代のG15/G16まで、「Gシリーズ」というブランドごと需要が押し上げられている
- 過去の販売経験だけで仕入れ基準を決めると、上がった相場にも下がった相場にもついていけない
- 実績+直近リサーチ+仕入れ基準の引き直し、この3点セットを毎回回す
カメラ転売を長く続けていくほど、
「ひと昔前の常識」が
だんだん通用しなくなる場面は必ず出てきます。
そのときに、
過去の自分の販売実績を“絶対の正解”だと思い込まずに、
今の相場をちゃんと見にいくクセを持っていられる人が、
結果的に長く稼ぎ続けるセラーになっていきます。
G10という機種は、
そんな「相場との付き合い方」を、
ちょっと強めに教えてくれる1台でもあるな、
と最近あらためて感じています。
今日からできるアクションプラン
- メルカリ・ヤフオクで「PowerShot G10」「G11」「G12」と検索して、直近1ヶ月の販売価格・落札相場をざっと眺めてみる。
- 自分が「過去の感覚」で仕入れ基準を決めている機種を1つピックアップして、今の相場に合わせて基準を引き直してみる。
- 次にリサイクルショップに行く前に、狙う機種5つだけでも“直近の相場”をスマホで一度確認してから店舗に入る。
過去の販売実績は、
「使い倒すべき武器」であって
「絶対のものさし」ではない、
ということだけ意識しておくと、
仕入れの判断はぐっとブレなくなります。
一緒に、相場アンテナを少しずつ磨いていきましょう。


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